高齢労災は20分に1回 「生涯現役」という憧れの現実(日経電子版)
投稿日:2020.02.20
巨大な2台の建機に頭を挟まれた力ない従業員──。労働災害の中でも思わず目を覆う凄惨な現場だった。2019年3月、東京都内にある土木工事会社の敷地内。60代のシニア社員が1台の建機をトラックの荷台に積み込む作業の途中、その悲劇は起きた。
トラックの荷台と地面の間に2枚の道板をかけ渡し、この社員が建機を自ら運転してトラックへ乗せようとしていたところ、片側の道板がずれて落下した。足場を失った建機は社員を乗せたまま横転。建機が横転した先にあったのが巨大なトラッククレーンで、建機の運転席にいた社員は不運にも、自ら運転していた建機とクレーンの間に頭部を挟まれることになった。